はじめに
年度末は教師にとって最も忙しい時期の一つです。さらに、この時期に学級閉鎖が発生すると、計画していたまとめ作業がスムーズに進まなくなることもあります。そこで、本記事では、学級閉鎖が発生した場合でも、学年末の業務を効率的に進められるよう、チェックリスト形式でまとめました。
特に「やり残しがないか」「スムーズに新年度へ引き継げるか」を意識したポイントを紹介します。
【1】通知表関連の業務チェックリスト
✅ 成績の最終確認:
- 各教科の成績が適切に入力されているか
- 通知表のコメントが完成しているか(誤字脱字チェック)
- 学年主任または管理職による最終チェックを済ませているか
✅ 通知表の配布準備:
- クラス全員分が印刷・製本されているか
- 個別にメッセージを添える場合、全員分が書かれているか
- 学級閉鎖中に配布できない場合、渡し方の代替案を考えているか (郵送やオンライン面談など)
✅ 家庭へのフィードバック準備:
- 保護者との連絡方法を決めているか(懇談・電話・手紙など)
- 学級閉鎖の場合、個別のフォローが必要な児童がいるか確認しているか
【2】児童のまとめ・振り返り活動チェックリスト
✅ 学年末の振り返りシート:
- 1年間の成長や思い出を振り返るプリントを作成・配布
- 学級閉鎖中でも取り組めるよう、オンライン配信の準備
✅ 個人の作品や記録の整理:
- 作文、図工作品、ノート類の持ち帰り準備
- ロッカーや引き出しの中を整理させる(学級閉鎖後の再開時)
✅ 学級通信の発行:
- 1年間の思い出をまとめた学級通信を作成し、家庭に配布
- 学級閉鎖中で直接配れない場合、デジタル配信の準備
✅ 友達へのメッセージ活動:
- 「1年間ありがとう」のメッセージカードや動画を作成
- 学級閉鎖中でも交流できる方法(Google Classroomや学年LINEなど)を考慮
【3】学級環境の整理・引き継ぎチェックリスト
✅ 教室の片付け:
- 掲示物をすべて取り外し、新年度に向けた準備
- 児童の忘れ物がないか確認
✅ 学級文書の整理:
- 重要書類(児童の指導記録、健康記録など)の整理と提出
- ICT機器や教材の整頓、故障品の報告
✅ 備品の確認・処分:
- 不要になったプリント類を適切に処分
- 学級閉鎖で作業が遅れる場合、可能な範囲で分担
✅ 引き継ぎ資料の準備:
- 次年度の担任へ渡す児童情報の整理(特別支援が必要な児童の対応策など)
- トラブルの経緯やクラスの雰囲気など、簡単なメモを作成
【4】教師自身の業務整理チェックリスト
✅ 学年主任・管理職への報告:
- クラス運営の報告書作成
- 学級閉鎖の影響や対応策の共有
✅ 次年度の準備:
- 新学期に向けた授業計画の下準備
- 自身の働き方を見直し、効率化できる方法を考える
✅ 健康管理・リフレッシュ:
- 学級閉鎖で在宅勤務となる場合、適度に休憩をとる
- 年度末の疲れを癒やす時間を確保
おわりに
学級閉鎖が発生すると、予定していたまとめ作業が思うように進まないことがあります。しかし、事前に計画を立て、チェックリストを活用することで、スムーズに業務を進めることが可能です。
特にデジタルツール(Google Drive、LINE、Zoomなど)を活用すれば、児童や保護者との連携を保ちつつ、負担を減らすことができます。
忙しい年度末ですが、焦らず、一つずつ確実に進めていきましょう。